2020年03月16日
ニュースリリース
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経営
2020年03月16日
【セーフティネット保証】
経営の安定に支障が生じている中小企業者を、一般保証(最大2.8億円)とは別枠の保証の対象とする資金繰り支援制度。
(セーフティネット保証4号)
幅広い業種で影響が生じている地域について、一般枠とは別枠(最大2.8億円)で借入債務の100%を保証。
※売上高が前年同月比▲20%以上減少等の場合
→ここでの「地域」については令和2年3月2日現在、全都道府県が指定されています。
(セーフティネット保証5号)
○セーフティネット保証5号
特に重大な影響が生じている業種について、一般枠とは別枠(最大2.8億円、4号と同枠)で借入債務の80%を保証。
※売上高が前年同月比▲5%以上減少等の場合
ここでの「業種」については経済産業省のHPに掲載されているので、最後に一覧で示します。
当会計事務所では、情報提供のみにとどまり、具体的にこれらの制度を利用できるかどうかについてのお問い合わせや手続きの代行はいたしかねます。
ご利用にあたっては、お付き合いの金融機関までご相談いただくのが確実かと思われます。
日本標準産業分類
通番 分類番号 指定業種名
1 0221 素材生産業
2 0231 製薪炭業(製造加工設備を有するものに限る。)
3 0242 素材生産サービス業
4 0249 その他の林業サービス業(製造加工設備を有する
薪請負製造業、炭焼請負業及び炭賃焼業に限る。)
5 0611 一般土木建築工事業
6 0641 建築工事業(木造建築工事業を除く)
7 0651 木造建築工事業
8 0661 建築リフォーム工事業
9 0711 大工工事業(型枠大工工事業を除く)
10 0722 土工・コンクリート工事業
11 0741 石工工事業
12 0751 左官工事業
13 0763 建築金物工事業
14 0781 床工事業
15 0782 内装工事業
16 0792 金属製建具工事業
17 0793 木製建具工事業
18 0811 一般電気工事業
19 0812 電気配線工事業
20 0831 一般管工事業
21 0832 冷暖房設備工事業
22 0833 給排水・衛生設備工事業
23 0839 その他の管工事業
24 0911 部分肉・冷凍肉製造業
25 0912 肉加工品製造業
26 0913 処理牛乳・乳飲料製造業
27 0914 乳製品製造業(処理牛乳、乳飲料を除く)
28 0921 水産缶詰・瓶詰製造業
29 0922 海藻加工業
30 0923 水産練製品製造業
31 0924 塩干・塩蔵品製造業
32 0925 冷凍水産物製造業
33 0926 冷凍水産食品製造業
34 0929 その他の水産食料品製造業
35 0969 その他の精穀・製粉業
36 0971 パン製造業
37 0972 生菓子製造業
38 0979 その他のパン・菓子製造業
39 0993 豆腐・油揚製造業
40 0999 他に分類されない食料品製造業
41 1041 製氷業
42 1114 綿紡績業
43 1116 毛紡績業
44 1117 ねん糸製造業(かさ高加工糸を除く)
45 1118 かさ高加工糸製造業
46 1121 綿・スフ織物業
47 1122 絹・人絹織物業
48 1129 その他の織物業
49 1141 綿・スフ・麻織物機械染色業
50 1142 絹・人絹織物機械染色業
51 1144 織物整理業
52 1153 網地製造業(漁網を除く)
53 1154 レース製造業
54 1155 組ひも製造業
55 1161 織物製成人男子・少年服製造業
(不織布製及びレース製を含む)
56 1162 織物製成人女子・少女服製造業
(不織布製及びレース製を含む)
57 1163 織物製乳幼児服製造業(不織布製及びレース製を含む)
58 1165 織物製事務用・作業用・衛生用・スポーツ用衣服・
学校服製造業(不織布製及びレース製を含む)
59 1166 ニット製外衣製造業(アウターシャツ類、
セーター類などを除く)
60 1167 ニット製アウターシャツ類製造業
61 1168 セーター類製造業
62 1169 その他の外衣・シャツ製造業
63 1171 織物製下着製造業
64 1183 スカーフ・マフラー・ハンカチーフ製造業
65 1184 靴下製造業
66 1185 手袋製造業
67 1186 帽子製造業(帽体を含む)
68 1191 寝具製造業
69 1193 じゅうたん・その他の繊維製床敷物製造業
70 1196 刺しゅう業
71 1199 他に分類されない繊維製品製造業
72 1211 一般製材業
73 1212 単板(ベニヤ)製造業
74 1213 木材チップ製造業
75 1221 造作材製造業(建具を除く)
76 1222 合板製造業
77 1223 集成材製造業
78 1224 建築用木製組立材料製造業
79 1227 銘木製造業
80 1228 床板製造業
81 1232 木箱製造業
82 1292 コルク加工基礎資材・コルク製品製造業
83 1311 木製家具製造業(漆塗りを除く)
84 1312 金属製家具製造業
85 1313 マットレス・組スプリング製造業
86 1392 窓用・扉用日よけ、日本びょうぶ等製造業
87 1399 他に分類されない家具・装備品製造業
88 1411 パルプ製造業
89 1421 洋紙製造業
90 1422 板紙製造業
91 1451 重包装紙袋製造業
92 1452 角底紙袋製造業
93 1631 石油化学系基礎製品製造業
(一貫して生産される誘導品を含む)
94 1634 環式中間物・合成染料・有機顔料製造業
95 1636 合成ゴム製造業
96 1643 界面活性剤製造業(石けん、合成洗剤を除く)
97 1644 塗料製造業
98 1647 ろうそく製造業
99 1661 仕上用・皮膚用化粧品製造業
(香水、オーデコロンを含む)
100 1662 頭髪用化粧品製造業
101 1669 その他の化粧品・歯磨・化粧用調整品製造業
102 1694 ゼラチン・接着剤製造業
103 2021 工業用革製品製造業(手袋を除く)
104 2099 その他のなめし革製品製造業
105 2112 板ガラス加工業
106 2131 粘土かわら製造業
107 2139 その他の建設用粘土製品製造業
108 2148 陶磁器用はい(坏)土製造業
109 2151 耐火れんが製造業
110 2152 不定形耐火物製造業
111 2159 その他の耐火物製造業
112 2192 石こう(膏)製品製造業
113 2194 鋳型製造業(中子を含む)
114 2199 他に分類されない窯業・土石製品製造業
115 2221 製鋼・製鋼圧延業
116 2234 鋼管製造業
117 2236 磨棒鋼製造業
118 2238 伸線業
119 2251 銑鉄鋳物製造業(鋳鉄管、可鍛鋳鉄を除く)
120 2252 可鍛鋳鉄製造業
121 2253 鋳鋼製造業
122 2254 鍛工品製造業
123 2255 鍛鋼製造業
124 2292 鉄スクラップ加工処理業
125 2321 鉛第2次製錬・精製業(鉛合金製造業を含む)
126 2332 アルミニウム・同合金圧延業(抽伸、押出しを含む)
127 2341 電線・ケーブル製造業(光ファイバケーブルを除く)
128 2351 銅・同合金鋳物製造業(ダイカストを除く)
129 2352 非鉄金属鋳物製造業
(銅・同合金鋳物及びダイカストを除く)
130 2353 アルミニウム・同合金ダイカスト製造業
131 2354 非鉄金属ダイカスト製造業
(アルミニウム・同合金ダイカストを除く)
132 2355 非鉄金属鍛造品製造業
133 2411 ブリキ缶・その他のめっき板等製品製造業
134 2421 洋食器製造業
135 2423 利器工匠具・手道具製造業
(やすり、のこぎり、食卓用刃物を除く)
136 2429 その他の金物類製造業
137 2432 ガス機器・石油機器製造業
138 2439 その他の暖房・調理装置製造業
(電気機械器具、ガス機器、石油機器を除く)
139 2443 金属製サッシ・ドア製造業
140 2446 製缶板金業
141 2451 アルミニウム・同合金プレス製品製造業
142 2452 金属プレス製品製造業(アルミニウム・同合金を除く)
143 2453 粉末や金製品製造業
144 2463 金属彫刻業
145 2464 電気めっき業(表面処理鋼材製造業を除く)
146 2465 金属熱処理業
147 2479 その他の金属線製品製造業
148 2491 金庫製造業
149 2492 金属製スプリング製造業
150 2499 他に分類されない金属製品製造業
151 2534 工業窯炉製造業
152 2592 弁・同附属品製造業
153 2644 印刷・製本・紙工機械製造業
154 2662 金属加工機械製造業(金属工作機械を除く)
155 2692 非金属用金型・同部分品・附属品製造業
156 2722 娯楽用機械製造業
157 2731 体積計製造業
158 2732 はかり製造業
159 2733 圧力計・流量計・液面計等製造業
160 2734 精密測定器製造業
161 2741 医療用機械器具製造業
162 2742 歯科用機械器具製造業
163 2743 医療用品製造業(動物用医療機械器具を含む)
164 2744 歯科材料製造業
165 2814 集積回路製造業
166 2815 液晶パネル・フラットパネル製造業
167 2821 抵抗器・コンデンサ・変成器・複合部品製造業
168 2822 音響部品・磁気ヘッド・小形モータ製造業
169 2841 電子回路基板製造業
170 2842 電子回路実装基板製造業
171 2899 その他の電子部品・デバイス・電子回路製造業
172 2929 その他の産業用電気機械器具製造業
(車両用、船舶用を含む)
173 2961 X線装置製造業
174 3013 無線通信機械器具製造業
175 3014 ラジオ受信機・テレビジョン受信機製造業
176 3021 ビデオ機器製造業
177 3023 電気音響機械器具製造業
178 3031 電子計算機製造業(パーソナルコンピュータを除く)
179 3032 パーソナルコンピュータ製造業
180 3035 表示装置製造業
181 3039 その他の附属装置製造業
182 3131 船舶製造・修理業
183 3132 船体ブロック製造業
184 3133 舟艇製造・修理業
185 3134 舶用機関製造業
186 3191 自転車・同部分品製造業
187 3211 貴金属・宝石製装身具(ジュエリー)製品製造業
188 3212 貴金属・宝石製装身具
(ジュエリー)附属品・同材料加工業
189 3219 その他の貴金属製品製造業
190 3221 装身具・装飾品製造業(貴金属・宝石製を除く)
191 3223 ボタン製造業
192 3224 針・ピン・ホック・スナップ・同関連品製造業
193 3241 ピアノ製造業
194 3251 娯楽用具・がん具製造業(人形を除く)
195 3252 人形製造業
196 3281 麦わら・パナマ類帽子・わら工品製造業
197 3283 うちわ・扇子・ちょうちん製造業
198 3285 喫煙用具製造業(貴金属・宝石製を除く)
199 3296 情報記録物製造業(新聞、書籍等の印刷物を除く)
200 4121 レコード制作業
201 4211 普通鉄道業
202 4212 軌道業
203 4391 特定旅客自動車運送業
204 4399 他に分類されない道路旅客運送業
205 4511 外航旅客海運業
206 4512 外航貨物海運業
207 4521 沿海旅客海運業
208 4522 沿海貨物海運業
209 4531 港湾旅客海運業
210 4532 河川水運業
211 4533 湖沼水運業
212 4542 内航船舶貸渡業
213 4611 航空運送業
214 4711 倉庫業(冷蔵倉庫業を除く)
215 4811 港湾運送業
216 4842 組立こん包業
217 5111 繊維原料卸売業
218 5112 糸卸売業
219 5113 織物卸売業(室内装飾繊維品を除く)
220 5121 男子服卸売業
221 5122 婦人・子供服卸売業
222 5129 その他の衣服卸売業
223 5131 寝具類卸売業
224 5211 米麦卸売業
225 5213 野菜卸売業
226 5215 食肉卸売業
227 5216 生鮮魚介卸売業
228 5229 その他の食料・飲料卸売業
229 5311 木材・竹材卸売業
230 5321 塗料卸売業
231 5342 鉄鋼一次製品卸売業
232 5362 鉄スクラップ卸売業
233 5363 非鉄金属スクラップ卸売業
234 5364 古紙卸売業
235 5419 その他の産業機械器具卸売業
236 5493 医療用機械器具卸売業(歯科用機械器具を含む)
237 5511 家具・建具卸売業
238 5512 荒物卸売業
239 5522 医療用品卸売業
240 5523 化粧品卸売業
241 5531 紙卸売業
242 5593 スポーツ用品卸売業
243 5594 娯楽用品・がん具卸売業
244 5596 ジュエリー製品卸売業
245 5712 寝具小売業
246 5721 男子服小売業
247 5731 婦人服小売業
248 5732 子供服小売業
249 5741 靴小売業
250 5742 履物小売業(靴を除く)
251 5793 洋品雑貨・小間物小売業
252 5799 他に分類されない織物・衣服・身の回り品小売業
253 5831 食肉小売業(卵、鳥肉を除く)
254 5832 卵・鳥肉小売業
255 5861 菓子小売業(製造小売)
256 5863 パン小売業(製造小売)
257 5892 牛乳小売業
258 5897 豆腐・かまぼこ等加工食品小売業
259 5911 自動車(新車)小売業
260 5912 中古自動車小売業
261 5914 二輪自動車小売業(原動機付自転車を含む)
262 5921 自転車小売業
263 5939 その他の機械器具小売業
264 6022 荒物小売業
265 6029 他に分類されないじゅう器小売業
266 6034 化粧品小売業
267 6051 ガソリンスタンド
268 6052 燃料小売業(ガソリンスタンドを除く)
269 6071 スポーツ用品小売業
270 6072 がん具・娯楽用品小売業
271 6073 楽器小売業
272 6093 花・植木小売業
273 6095 ジュエリー製品小売業
274 7021 産業用機械器具賃貸業(建設機械器具を除く)
275 7041 自動車賃貸業
276 7051 スポーツ・娯楽用品賃貸業
277 7091 映画・演劇用品賃貸業
278 7093 貸衣しょう業(別掲を除く)
279 7099 他に分類されない物品賃貸業
280 7421 建築設計業
281 7811 普通洗濯業
282 7812 洗濯物取次業
283 7813 リネンサプライ業
284 7821 理容業
285 7831 美容業
286 7841 一般公衆浴場業
287 7851 その他の公衆浴場業
288 7899 他に分類されない洗濯・理容・美容・浴場業
289 7961 葬儀業
290 7962 結婚式場業
291 7991 食品賃加工業
292 8011 映画館
293 8043 ゴルフ場
294 8241 音楽教授業
295 8245 外国語会話教授業
296 8811 し尿収集運搬業
297 8812 し尿処分業
298 8813 浄化槽清掃業
299 8814 浄化槽保守点検業
300 8815 ごみ収集運搬業
301 8816 ごみ処分業
302 8821 産業廃棄物収集運搬業
303 8822 産業廃棄物処分業
304 8823 特別管理産業廃棄物収集運搬業
305 8824 特別管理産業廃棄物処分業
306 8911 自動車一般整備業
307 8919 その他の自動車整備業
308 9091 家具修理業
309 9094 かじ業
310 9099 他に分類されない修理業
311 9221 ビルメンテナンス業
312 9229 その他の建物サービス業
313 9231 警備業
314 9291 ディスプレイ業
315 9299 他に分類されないその他の事業サービス業
(集金業、取立業(公共料金又はこれに準ずるもの
に係るものを除く)を除く)
316 9511 集会場
2020年03月16日
みなさんこんにちは。新型コロナウイルスに対する中小企業支援策に関するニュースが連日報道されています。
金融庁は3月6日、新型コロナウイルス対策に係る資金繰り対策を支援するため金融担当大臣の談話を公表しました。その内容は、金融機関に融資の条件変更(いわゆるリスケジュール)に柔軟に対応するように求めるものであり、2013年3月に終了した中小企業金融円滑化法を実質的に復活させる内容でありました。
様々な情報が出る中で、一覧した情報が見たいと思い、中小企業庁のHPを見ていると中小企業支援策をまとめたパンフレットが出ています。
最終更新日は3月13日(金曜日)です。今後どんどん更新されていくと思うので、関心のある方は時々のぞいてみてください。
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf
2017年03月18日
こんにちは。公認会計士の檜垣です。
皆さんは経営計画、立ててますでしょうか。
私の感覚でしかないのですが、半数近い企業では経営計画、あるいは「経営計画」とまでは言わないものの、売上目標などの何らかの数値目標を掲げているといった感じです。
しかし、さらにこんな質問をしてみたらどうでしょうか。
・経営計画(あるいは数値目標)が実際の経営でプラスの効果をもたらしていますか?
・経営計画は根拠ある数値になっていますか?
・常日頃目標数値を気にすることはありますか?
・会社の将来像は明確ですか?
私もよくこのような問いかけをしてみるのですが、多くの企業ではこの問いに対して「Yes」が帰ってくることはありません。
世の中これだけ多くの会計事務所や書籍で「経営計画を立てましょう!」「経営計画は大事です!」と言っているのに、多くの企業でそれほど経営計画の存在感を感じられていないのはどうしてでしょうか。
それは、経営計画は手段でしかないということを理解しないまま計画作りだけを行っているからではないでしょうか。つまり、経営計画を作るという「手段」は講じているものの、経営計画を作る「意味」もしくは「理由」を理解していない結果、「数値計画はつくったけど、だから何?」という状態に陥っているのを非常によく見かけます。
そこで、今日は、なぜ経営計画を作るのか、その意味が理解できれば経営計画の作り方はもちろん、どのように利用すればいいのか、その生かし方も見えてくるのではないかと思うのでそんな話をしたいと思います。
(1)どのような経営計画を作ればいいのか
@超大作を作らない
経営計画を作るためにいわゆる財務三表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)をちゃんと作ろうとするあまり、経営計画を作ることにエネルギーを使い果たしてしまっていませんでしょうか。計画を立てることは大事ですが、その計画を立てるために長い時間を使ってしまったり、作っただけで疲弊してしまっては計画を立てることが目的化してしまいます。計画立案時に大切にする発想。それは、「脱!完璧主義」です。ザックリでいいので、サッサと作ってすぐに実行に移す!これがポイントです。
A根拠ある数値目標
よく経営計画の議論で「根拠ある数値」ということが求められます。過去の話であれば、「根拠」って明確にできますが、将来の話である経営計画に「根拠」っていったい何だ!と言いたくなりますよね。ここでいう根拠の意味、これはほとんどの書籍で紹介されていないので、ここでお伝えしたいと思います。それは、その目標を達成しなければならない「資金的な理由」です。さらにもう一つ付け加えるとすれば、「その数字を達成するための行動計画を伴っている」ことです。
よくありがちな経営計画の立案方法は前年比何パーセントアップという「過去対比」型の立案方法です。この方法で作られた経営計画には、「数字の根拠」はありません。なぜなら、その何パーセントアップというのは「これぐらいならできそうかなぁ」という期待以上のものはないからです。経営計画に必要な要素は、あと何年でこのビジョンを達成するためには、少なくとも今期は数値的にここまで到達しなければならないという明確な達成理由です。それが今よりかなり背伸びしなければ達成できないものだとしたら、経費を見直したり、粗利率を上げるための行動を見直したり、売上を上げるために客数を増やすには、売値を上げるには、リピートを増やすにはという行動計画まで落とし込んでいく必要があるのです。それでもなお、達成が困難と思われるような強烈な目標にならざるを得ないのであれば、そもそものビジョンの達成時期から考え直さなければならないかもしれません。
そのような明確な資金的な達成理由を伴った経営計画を作るには、「必要資金」からスタートして「必要利益」そして「必要売上」へと発想を広げる必要があります。
ちなみに、根拠なき目標を作ってしまった場合の弊害は、簡単に下方修正してしまうだけでなく、何とか社長が社員を鼓舞しようにも、そもそもその数字を作った理由が「なんとなく1割アップ」とかからスタートしているわけですから、社員に熱いものが伝わらないのは当然です。どうしても達成しなければならない理由が資金的に説明できる場合と、パッションでしか説明できない場合とどちらの方が相手にズシット伝わるか、考えてみれば明らかですね。
Bそもそもビジョンは明確であるか
ここまで経営計画の話をしてきましたが、一番重要なのは実はここです。そもそも会社のビジョンは明確化できているでしょうか。ビジョンとはこれから目指していく企業の理想の状態です。根拠、すなわち「達成しなければならない資金的理由」もそれを実現する「行動計画」もすべては「5年後、10年後には会社はこうなっている」というビジョンがあってこそのものです。将来のビジョンを聞かれて「う〜ん。それを今考えているところなんだよ」という方も少なからずおられると思いますが、それを省略して「とりあえずもっと売上を伸ばそう!」と社員に訴えたところで、社員には響きにくいですよね。例えば10年後、どのような商品を扱っていますか?売上はどのくらいですか?どこで商売していますか?値段はいくらですか?お客さんはどんな人ですか?社員は何人でどんな人が集まっていますか?借入金はどのぐらいまで減っていますか?手元資金はいくらぐらいですか?社長さんはどんな生活をし、社員の生活水準はどのような程度ですか?その時の経営方針はどうなっていそうですか?どんな営業をしていますか?こんな問いを一つ一つ埋めていって、当社の理想状態をしっかりと作り上げ、それを社員と共有し、その上で社員に「これを実現するために、今期はこういうことをここまで努力しよう」という場合と、「昨年より10%ぐらいアップできなくて悔しくないのか!」と発破をかけるのとどちらの方が社員を鼓舞できるでしょうか。
(2)経営計画を立てる意味とは
結局経営計画はビジョンを達成するために必要だということです。「こうなりたいなぁ」と思うことは多々あると思うのですが、そのために具体的に今日、何をしましたか?その結果は事前期待に照らして満足いくものでしたか?もし今日の行動結果が事前期待に満たないものであった場合、今度どう行動を修正していきますか?そして明日以降、何をすればその「こうなりたい」に近づけますか?そして、その「こうなりたい」を実現するために今年いくらお金を稼ぐ必要があるのでしょうか。経営計画は社長様のビジョンを数字と具体的な行動に落とし込み、日々の活動を目の前の「受注に応じる」ことから「ビジョン達成のために必要な行動」に変化させ、目標と行動を管理することに意味があります。
(3)経営計画を作るのは難しそうだ
ここまでお話しして、「なんだか経営計画って難しそうだなぁ」と感じられた方も多いのではないでしょうか。しかし、そうではありません。確かに、まだビジョンが定まっていないという段階であれば、まずはそこからということになりますが、ビジョンが定まっていさえすれば、あとは結構簡単です。当会計事務所ではザックリではありますが、楽に早く当期の経営計画を策定し、行動計画に落とし込むためのコンサルティングをしております。
使用する道具はA4サイズの紙数枚とA3用紙一枚のみです。いわゆる財務3表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)など小難しいものは使いません。
実際、会計に関する知識の全くない社長様からも「これは分かりやすい」とお褒めの言葉をいただいております。
2017年03月09日
会社のお金の流れを把握するのは、難しいようでいて結構簡単です。しかし、多くの人が、お金の流れをちゃんと理解して「キャッシュフロー経営」を志そうとして、書店で会計の入門書を購入したり、財務分析の勉強をされたりするも、結局理解できなかったり、途中で挫折したり・・・、そんな経験があるのではないでしょうか。
確かにお金の話って、普通、一般的には「難しそうだなぁ」とか「とっつきにくそうだなぁ」っていう印象、ありますよね。
でも、このお金の話を「難し〜く」するコツがあるっていうのを知っていましたか?
実はそんなコツがあるんです。そして、一般的な書籍はその難しくするコツをたっぷり使って書かれています。
では、そのコツって何でしょうか・・・。
それは、「正確に言う」ということです。
例えば数字を読み上げるときでも、下一桁までキッチリ読んだり、減価償却の説明にしても、単純に年数で割るだけじゃなくて、残存価額がどうたらこうたら・・・とにかく、正確に言おうとすればするほど話が長くなって、話が長くなると難しく感じるという構造があるんです。
では、どうしたらお金の話は分かりやすくなるのか。それは、枝葉はそぎ落として幹の部分だけ見せるっていうことです。そして、お金の話はそれで十分なんです。
なぜなら、経営者である皆さんは、専門的な知識を学びたいわけではなく、「経営判断に使えるお金の話」を学びたいんですよね。
そうだとしたら、経営者である皆さんは、「難しくて正確で遅い情報」と「ザックリでもわかりやすくて速い情報」どちらが必要ですか?
当然、ザックリでもいいからわかりやすく知りたいですよね。
そんな方法があるのか!
あるんです!
この度、檜垣会計事務所では経営者様向けの勉強会を開催します。そこで、そのような経営判断に使えるお金の話や経営判断に役立つ税務情報をお伝えします。
このコンテンツを学んだ方は、単に自分自身が会社のお金の流れを理解して、納得の経営意思決定ができるだけでなく、社員に対しても、どのように話せば自分の思いが理解され、社員が動いてくれるのか、そのヒントを得られるはずです。
つまり、社長と社員との間には通常、大きな緊張感の差があります。この「社長と社員という立場の違いからくる危機感のずれ」を生み出している最大の要素は、社長と社員の間にある「情報量の格差」、すなわち「社長は知っているが、社員は知らない」ことがたくさんあることから生じています。
しかし、その情報量の格差を埋めようとするときに立ちはだかるのが「上手に言語化できない」という壁です。
このセミナーコンテンツを学んでいただいた方には、どう話せば、社員に考えが伝わり情報量の格差が是正され、経営者と従業員の目線を合わせることができるのか、そのコツをわかっていただけるはずです。
セミナーの詳細については、下記をご覧ください
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